川口農業ブランド推進協議会

設立趣意及び経過報告

設立趣意

首都東京に隣接する本市農業は、交通網の発達などに伴う都市化及び宅地化の影響による農地の減少並びに農業従事者の高齢化及び後継者不足に加え、埼玉県が指定する農業振興地域が無く、様々な農業振興策の対象外であることなど、厳しい条件下に置かれています。

こうした背景の下、本市農業のあり方を根本的に検討するため、平成20年に組織された「川口の農業を考える有識者会議」の提案を受け、平成23年3月に本市農業のビジョンを明確にした川口市農業基本計画が策定され、官民が一体となって、農業振興策が計画的かつ総合的に推進されてきています。 一方、国においては、平成27年4月の都市農業振興基本法の制定を始め、平成28年5月の都市農業振興基本計画の策定等により、都市農業の安定的な継続及び良好な都市環境の形成に資するための体制が整備されました。

これらを受けて、策定から6年が経過した川口市農業基本計画が整理・見直しされ、平成30年3月に川口市農業基本計画(川口市都市農業振興計画)が改訂され、農業を継続的に発展させていくための担い手育成事業をはじめとした様々な施策を更に推し進めていくこととされています。

こうした中、昨今の社会経済情勢を背景として、消費者のニーズなどを的確に捉え、歴史と伝統を誇る植木を中心とした花きや野菜といった農産物のブランド力向上と販路拡大を図り、農業者の農業収入の確保・増加を図ることは、本市農業の維持・発展に欠かせない重要事項です。また、意欲ある農業者が創意工夫し、市内はもとより、国内市場、更には世界への農産物の流通を視野に入れた持続的な営農が可能となるような新たな施策の展開が、今、正に、解決が求められている喫緊の課題です。

これらを踏まえ、市内農業者によって生産された農産物の認知度を向上させ、農家経済の活性化を主眼とし、農業収入の増加に加え、意欲的な生産による営農の継続、更には担い手の育成に繋げ、川口市農業基本計画(川口市都市農業振興計画)の将来ビジョンである“50年後も「農が誇れるまち川口」”の実現に資するため、特産農産物の高付加価値化・ブランド化事業への取り組みが必要不可欠であるとの結論に達しました。

 以上のことから、平成30年12月に川口市に提出された平成30年度川口市農政審議会調査・審議等中間報告書の内容を踏まえ、川口農業の高付加価値化・ブランド制度構築に向けた活動を具体的に推進するため、川口農業ブランド推進協議会を設立するものです。

経過報告(設立に至るまでの経過)

【平成29年度】

○平成29年度第1回川口市農政審議会(10月11日)

川口市農政審議会において、川口農業の高付加価値化・ブランド化について検討するため、特産農産物高付加価値化検討部会が設置された。

○特産農産物高付加価値化検討部会(5回)(11月~2月)

特産農産物高付加価値化検討部会において、専門家による基調講話及び意見交換等による調査・審議が行われ、今後の方向性について検討された。

【平成30年度】

○平成30年度川口市農政審議会(7回)(5月~11月)

川口市農政審議会において、引き続き、専門家による講話(実情把握)及び意見交換等による調査・審議が行われ、今後の方向性について検討された。

○担い手農業者等意見交換会(8月30日)

川口の農業を担う農業委員及び認定農業者等を対象とした意見交換会が開催され、特産農産物高付加価値化について活発な意見交換が行なわれた。

○川口市農政審議会が調査・審議等中間報告書を川口市に提出(12月5日)

川口市農政審議会におけるこれまでの調査・審議等の経過及び結果等を示すとともに、川口農業の高付加価値化・ブランド制度構築に向けた、効果的で効率的、かつ円滑に進めるための組織のあり方や具体的手法等の提案について取りまとめた中間報告書が川口市に提出された。

○川口市農政審議会による事前調査(ヒアリング)(12月~2月)

川口農業ブランドとなり得る農産物の生産者に対し、川口市農政審議会(川口市)による実地・聞き取り調査が実施された。

○川口農業ブランド推進協議会設立に係る説明会の開催(12月21日、25日)

市内農業関連団体の代表者を対象に、当協議会設立に係る説明会が開催された。